熊大災害医療

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活動報告

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第1回MDC(多職種連携)セミナーを開催しました

  • 2019.08.21 |
開催場所
熊本大学医学部医学教育図書棟講義室
開催日時
令和元年8月18日(日)

 

8月18日(日)第1回多職種連携セミナーを開催しました。今回のテーマは「食支援」です。災害医療においては日常通りの食事摂取が難しくなることもあり、食の重要性が大きくなります。災害時の院内対応や避難所でのJDA-DAT活動について、講演と実習を通じて学びました。

午前中のセミナーには105人、午後のワークショップには54人。医師、管理栄養士等の医療関係者の他、行政からも多くの皆様にご参加いただきました。

午前中のセミナーでは、東京医科歯科大学大学院中久木康一先生から、二次被害(誤嚥性肺炎等)を起こさないための歯科保健活動やそのための多職種連携の重要性について、日本栄養士会下浦佳之先生からは、災害時における栄養士の役割について、ご教示をいただきました。

 

また、DMAT隊員の下之坊俊明先生から、急性期活動と情報収集について、熊本赤十字病院小林賢吾先生から、急性期の避難所活動について、県健康づくり推進課大倉香澄参事から、災害時における熊本県の食支援体制、そして熊本JRATの田代桂一先生から、災害時におけるリハビリテーション活動について、多角的な視点からご講話をいただきました。

 

午後のワークショップでは、日本栄養士会西村一弘先生から、災害時における院内の栄養管理や被災した患者への対応、日本栄養士会笠岡宣代先生からは、「災害時こそシッカリ食事を!」として、避難所等での栄養管理についてご講話をいただきました。そして、下浦佳之先生からはパッククッキング(非常食の展開)の実演。パッククッキングとは、食材をポリ袋に入れて電気ポットで加熱調理する調理法です。チキンライスやかぼちゃ煮、スクランブルエッグなど楽しくおいしく学ぶことができました。

 

セミナー全体を通して、先生方は、多職種、多機関の連携の重要性を訴えられました。「多職種連携」は、当センターの理念の一つです。今後も、多職種連携をテーマとしたセミナーや研修会等を企画して参ります。引き続き災害医療教育研究センターの活動に、ご指導ご協力をお願い申し上げます。

災害医療教育研究センター 坂本弘一

 

◎多職種連携セミナー概要

【セミナー】

座長:熊本大学大学院生命科学研究部 代謝内科学講座 助教 瀬ノ口隆文先生

① 災害急性期における医療(DMATの活動)~急性期活動と情報収集

熊本大学病院 診療放射線技師(日本DMAT隊員) 下之坊 俊明 先生

急性期の避難所活動

熊本赤十字病院 災害看護専門看護師 小林 賢吾 先生

災害時における熊本県の食支援体制

熊本県健康福祉部健康局健康づくり推進課食生活・食育班 大倉 香澄 先生

災害時におけるリハビリテーション活動

山鹿温泉リハビリテーション病院 院長(熊本JRAT) 田代 桂一先生

座長:熊本大学大学院生命科学研究部 歯科口腔外科学講座 教授 中山秀樹先生

⑤ 食支援における歯科の活動 

東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科・顎顔面外科学 助教 中久木 康一 先生

災害時における栄養士の役割

日本栄養士会常務理事(JDA-DAT統括)下浦 佳之 先生

【ワークショップ】

座長:九州大学病院 口腔総合診療科 教授 和田尚久先生 

① 災害時における院内栄養管理

日本栄養士会理事 西村 一弘 先生

② 避難所での栄養管理

日本栄養士会JDA-DATエビデンスチーム 笠岡(坪山)宣代 先生

③ワーク:パッククッキング

日本栄養士会常務理事(JDA-DAT統括)下浦 佳之 先生

④ 災害時の栄養士活動(JDA-DAT

日本栄養士会常務理事(JDA-DAT統括)下浦 佳之 先生