熊大災害医療

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活動報告

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第6回災害医療セミナーを開催しました

  • 2019.11.5 |
開催場所
熊本大学病院山崎記念館1階研修ホール
開催日時
18:00~20:00

10月28日、第6回災害医療セミナーを開催しました。まず、日本DMAT隊員で、熊本大学病院の下之坊俊明主任診療放射線技師から、令和元年8月九州北部豪雨にロジスティックチームとして参加された活動報告がありました。

 

そして、阪神・淡路大震災をはじめ、多くの被災地で医療活動に携わってこられた兵庫県災害医療センター長、中山伸一先生から「改めて、わが国の災害医療の現状と課題:より良い連携のためには‥」と題してご講演をいただきました。
24年前の阪神・淡路大震災では、6千人を超す命が失われたが、被災地での医療の需要と供給のアンバランスを災害初期の段階で解消させることができず、結果的に「防ぎえた外傷死」の発生を招いた。この阪神・淡路大震災での検証を受けて、これ以降、①災害・緊急医療情報システム(EMIS)、②災害拠点病院、③災害医療コーディネーター、④DMATなど災害医療体制(公助)が整備された。
東日本大震災や熊本地震などその後の災害では、急性期からの医療チームの現場派遣など一定の成果は確認されたものの、急性期以降の医療展開やコーディネーションにおいて残る課題は多いとまとめられました。

そして最後に、より理想的な災害医療対応には、平時からの医療機関の強靭化と全医療人の準備努力が不可欠であり、「教訓は忘れてはならず、忘れないことは実行・実践してこそ意味がある」と提言をされました。昨年10月に発足した当センターに対しても、実行・実践に向けた期待と励ましのお言葉をいただきました。

     災害医療教育研究センター 坂本弘一

 

(今後の予定)
〇11月6日(水)18:00~ 第2回災害医療ワークショップ
於)熊大病院山崎記念館1階研修ホール
「災害初動の対応について(薬事)」
福岡大学薬学部臨床薬学教室 教授 江川孝先生
〇11月28日(木)18:00~ 第7回災害医療セミナー
於)熊大病院山崎記念館1階研修ホール
「熊本地震における熊本市民病院の対応」
熊本市民病院院長 髙田明先生
〇11月30日(土)9:00~18:00 阿蘇復興見学ツアー
旧長陽西部小学校、阿蘇大橋跡、阿蘇医療センター(講演、見学)
〇12月7日(土)~8日(日) 第1回災害医療従事者研修会
於)熊大病院臨床医学教育研究センター1階奥窪記念ホール
講師:厚生労働省DMAT事務局、日本DMATインストラクター他
定員40名
*詳細は、当センターHP(イベント・研修会)をご覧ください