熊大災害医療

Activity

活動報告

- Perort -

令和4年度第3回災害医療従事者研修を開催しました。

  • 2023.04.5 |
開催場所
益城町総合体育館、旧東海大学阿蘇キャンパス、旧長陽西部小学校
開催日時
令和5年2月11・12日

2月11・12日に、益城町総合体育館および南阿蘇(旧東海大学阿蘇キャンパス、旧長陽西部小学校)を会場に、実地研修「避難所アセスメント」を実施しました。本研修は、熊本地震の課題であった情報収集と情報分析、そして多機関での情報共有による適切な医療連携による支援をテーマに開催しました。
11日は避難所評価や避難所での診療といった情報取得に関する実習と要配慮者対策を考慮した避難所設営実習を行いました。情報取得では、ARを駆使した避難所調査によりラピッドアセスメントシートの記載を行いましたが、実際に評価を行う難しさを実感したという声が寄せられました。また模擬患者の診察を行い、災害時診療記録に記載し、J-SPEEDアプリに入力するという医療支援チームならではの実習も体験していただきました。避難所設営では、段ボールベッドやパーティションなど実際に使用して設営を行いました。避難者に対して、限られた資源を、優先的にどのような要配慮者に使用したら有効か、といった参加者間での活発なディスカッションのもと設営が進みました。また演習に入るにあたり、情報分析の重要性や避難所での健康被害、避難所アセスメント評価やJ-SPEEDに関するの講演を行い、1日目の総括として実際の避難所管理者の声を聴く機会もございました。
2日目には震災遺構の見学として、旧東海大学阿蘇キャンパスと旧長陽西部小学校を回り、地域の語り部の方々から、貴重な実体験を拝聴する機会に、参加者の皆様が涙ぐむ場面も印象的でした。そして、机上演習では情報処理として、避難所情報やJ-SPEEDを用いて地域の課題を抽出し、必要な支援や医療チームを検討する課題に取り組んでいただき、その結果を共有する保健医療ミーティングを行いました。参加者からはこの情報処理演習が最も印象に残ったとのお言葉を頂きました。

2日間の中で盛りだくさんの内容ではございましたが、参加者からは高い評価を頂きました。本研修では、DMAT事務局、大学、病院、保健所等から、大変ご多忙の中、多くの講師の先生方にご参加・ご協力いただきました。改めて厚く御礼を申し上げます。